本書はヘブル語聖書では旧約聖書の最後で、エズラ、ネヘミヤ記の続き的な意味で、ユダヤ教の伝承ではエズラが記したと解釈されてきました。ただ、現代はエズラの後の著者であるとの見方が多くなっています。
これが現在の聖書でサムエル記、列王記に続くのは、ギリシャ語七十人訳で「省略した記録」という名で呼ばれ、その二つの書を補完する意味が強いと解釈されたからです。全体的な意味からすると、バビロン捕囚後にイスラエルの民に対する神の特別な選びを意識させ、神の民としての誇りのうちに生きるように導く意図があったと思われます。旧約の総まとめ的な意味で読むことができます。 “Ⅰ歴代誌1章〜4章23節「ユダ族の系図とヤベツの祈り」” の続きを読む