Ⅰ歴代誌27〜29章「主への礼拝を第一とすることの幸い」

2019年12月29日

イスラエルは70年前に生まれた国でありながら、5年前に一人当たり国内総生産額で日本を抜き、今や、隠れ人工知能大国と呼ばれています。世界の最先端技術の研究所がひしめき合い、新しい会社が次々に生まれます。 “Ⅰ歴代誌27〜29章「主への礼拝を第一とすることの幸い」” の続きを読む

Ⅰ歴代誌22〜26章「主の宮での礼拝形式を整えたダビデ」

2019年12月8日

イエスは「ダビデの子」として生まれたと福音書では強調されます。しかし、サムエル記で描かれるダビデは、忠実な家来の妻を奪い取ったあげく彼を騙し討ちにし、息子たちの殺し合いに何も言えず、息子の反乱でエルサレムから追い出される父親失格の人間です。それを見ると、救い主を「ダビデの子」と呼ぶのに躊躇を感じる人もいることでしょう。 “Ⅰ歴代誌22〜26章「主の宮での礼拝形式を整えたダビデ」” の続きを読む

Ⅰ歴代誌17〜21章「エルサレム神殿はどこに建てられたのか」

2019年11月24日

歴代誌はダビデによるエルサレム神殿建設の備えのことが詳しく描かれます。詩篇132篇では、「 (ヤハウェ) よ、ダビデのために 彼のすべての苦しみを思い出してください」という記述から始まり、「彼は主 (ヤハウェ) に誓いました。ヤコブの力強き方に誓願を立てました。『私は決して、私の家の天幕に入りません……主 (ヤハウェ) の……御住まいを……見出すまで』」と続きます (3-5節)。これはダビデが神殿建設の場所を見つけるまで、自分の家に入って眠ることもしないという覚悟の現れです。 “Ⅰ歴代誌17〜21章「エルサレム神殿はどこに建てられたのか」” の続きを読む

Ⅰ歴代誌13〜16章「定めに従って主を求め、主を喜び歌う幸い」

2019年11月3日 

歴代誌は、もとはヘブル語聖書の最後に位置し、3章終わりの系図から判断すると紀元前400年頃の人によって記されたと思われます。とにかく、これこそ時代的にもっとも新約聖書に近い旧約最後の書物です。

当時の神殿は、ソロモンの神殿に比べたら驚くほど小さいもので、そこには契約の箱さえありませんでした。しかし、唯一、ダビデ時代からの驚くべき遺産がありました。それは訓練されたレビ人によっての多くの楽器を用いての主への賛美を歌うことでした。そしてそれこそ、現代の教会にまで続く伝統です。

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Ⅰ歴代誌9章35節〜12章40節「主 (ヤハウェ) に召された者が問われる誠実さ」

2019年10月27日 

先日は日本国天皇の即位の礼が行われましたが、それはキリスト教国における戴冠式と根本的に異なります。天皇が即位を宣明する高御座(たかみくら)は、その構造が天照大御神の子孫としての座を現わす舞台装置になっています。そこには天孫(てんそん)降臨という古事記神話の伝統が随所に見られ、天皇は、即位を自分で宣明しています。 “Ⅰ歴代誌9章35節〜12章40節「主 (ヤハウェ) に召された者が問われる誠実さ」” の続きを読む

Ⅰ歴代誌4章24〜9章34節「イスラエルの系図と、賛美を住まいとされる方」

2019年9月15日 

ヘブル人への手紙の結論では、「私たちはイエスを通して、賛美のいけにえを絶えず神にささげようではありませんか」(13:15) と勧められていました。また詩篇22篇では、「あなたは 聖であられ、イスラエルの賛美を住まいとされる方です」(3節)と告白されていました。

歴代誌の系図を読むイスラエルの民は、自分たちの歴史を振り返り、「初めの愛」に立ち返り、「どこから落ちたのかを思い起こす」ことができたのではないでしょうか (黙示2:4,5)。 “Ⅰ歴代誌4章24〜9章34節「イスラエルの系図と、賛美を住まいとされる方」” の続きを読む

Ⅰ歴代誌1章〜4章23節「ユダ族の系図とヤベツの祈り」

2019年9月8日 

本書はヘブル語聖書では旧約聖書の最後で、エズラ、ネヘミヤ記の続き的な意味で、ユダヤ教の伝承ではエズラが記したと解釈されてきました。ただ、現代はエズラの後の著者であるとの見方が多くなっています。

これが現在の聖書でサムエル記、列王記に続くのは、ギリシャ語七十人訳で「省略した記録」という名で呼ばれ、その二つの書を補完する意味が強いと解釈されたからです。全体的な意味からすると、バビロン捕囚後にイスラエルの民に対する神の特別な選びを意識させ、神の民としての誇りのうちに生きるように導く意図があったと思われます。旧約の総まとめ的な意味で読むことができます。 “Ⅰ歴代誌1章〜4章23節「ユダ族の系図とヤベツの祈り」” の続きを読む