創世記3章13〜24節「世界のうめきを聞き、救いを待ち望む」

2009年12月6日

救い主は二千年前にこの地に降りてこられました。しかし、この地は、今も救いを待ち望んでいます。アダムが、神が禁じた「善悪の知識の木」から「その実を取って食べ」てしまってから (創世記2:17、3:6)、その結果として起きた世界の矛盾は今も基本的に変わらずに残っています。そこに被造物全体の「うめき」があります。ただ、キリストの降誕以来、それは希望に満ちた「産みの苦しみ」に変えられています。私たちは、世界のうめきと希望の両方を見る必要があります。 “創世記3章13〜24節「世界のうめきを聞き、救いを待ち望む」” の続きを読む

エゼキエル29章〜32章「伝統的権威の罠」

2009年11月29日

古代エジプトと日本には共通点があります。それは、すべての異国の文化を飲み込み、自国化するということです。古代エジプト文明は約三千年続いたと言われますが、最後の三百年間はアレキサンダー大王の後継者によるギリシャ人が支配する王国でした。 “エゼキエル29章〜32章「伝統的権威の罠」” の続きを読む

ルカ22章54〜62節「臆病な者を『不動の者』と変えてくださる神」

2009年11月15日

ペテロは確かに弟子たちのリーダーでした。カトリック教会の総本山はペテロの墓の上に立っており、ローマ法王はペテロの後継者と呼ばれています。それは根拠のないことではありません。確かに、イエスは弟子のペテロに向かって、「あなたはペテロ(岩)です。わたしはこの岩(ペトラ)の上にわたしの教会を建てます」(マタイ16:18)と言われたからです。 “ルカ22章54〜62節「臆病な者を『不動の者』と変えてくださる神」” の続きを読む

エゼキエル24章〜28章「国際貿易都市ツロの繁栄と没落」

2009年11月8日

今から40年前、「大きいことはいいことだ・・」などという森永チョコレートのCMソングがはやりました。しかし、大きな国は意外に短命な一方で、小さな都市国家が千年も続くということがあります。 “エゼキエル24章〜28章「国際貿易都市ツロの繁栄と没落」” の続きを読む

エゼキエル20章〜23章「わたしは、ねたむ(やきもちをやく)神」

2009年10月25日

聖書の神の特質は、何よりも、「ねたみ」にあると言われます。事実、「十のことば」の中で、主は、「わたしはヤハウェ、あなたの神、ねたむ神である」(出エジ20:5私訳)と言われます。しかし、これは現代の日本人にはなかなか理解しにくいことばです。 “エゼキエル20章〜23章「わたしは、ねたむ(やきもちをやく)神」” の続きを読む

ルカ22章35〜53節「傷ついたいやし人」

2009年10月11日

二十世紀を代表するユダヤ人哲学者エマニュエル・レヴィナスは、ヒトラーによるユダヤ人絶滅計画を奇跡的に生き延びましたが、意外にも、「ヒトラー経験は多くのユダヤ人にとって、個人としてのキリスト教徒たちとの友愛のふれあいの経験でもあった・・それらのキリスト教徒たちは、ユダヤ人に対してその真心を示し、ユダヤ人のためにそのすべてを危険にさらしてくれた・・・」と語っています。 “ルカ22章35〜53節「傷ついたいやし人」” の続きを読む

エゼキエル12章〜15章「平安がないのに『平安』と言う者へのさばき」

2009年9月27日

フィリピンを初めて訪問して、正直なところ、その騒音と汚さと治安の悪さに閉口しました。私は決して、あの国には住めない人間だと思い、妙に、ドイツの生活をなつかしく感じました。 “エゼキエル12章〜15章「平安がないのに『平安』と言う者へのさばき」” の続きを読む

ルカ22章24〜34節「一番偉い人は一番下の者のようになりなさい」

2009年8月30日

ある有名な会社に30年あまり勤め、従業員百人を超える大きな海外現地法人の社長にまでなった方が、こんなことを言っておられました。海外駐在生活の中で、神と教会とに仕える生き方に喜びを見出し始めた40歳の頃、突然、上司から、「君を管理職に、特別に推薦したけれど、無理だったようだ・・・」と言われ、強いショックを受けました。 “ルカ22章24〜34節「一番偉い人は一番下の者のようになりなさい」” の続きを読む