いつもウクライナのことを忘れることなく、覚え、祈り、支え続けてくださっていることに心から感謝しています。
2月24日(土)、ウクライナ全面侵攻が始まって2年が過ぎ、とうとう3年目が始まります。
特にこの2年目は、ウクライナによる反転攻勢が実行され、それが成功すればロシア軍をウクライナ領から押し戻す形で停戦に向けて状況が大きく動く、そのことが強く期待されました。
しかし、ウクライナ軍が反転攻勢を成功させるために不可欠な兵器・弾薬が決定的に不足している中で、ウクライナ側は多大な犠牲を出しながら攻勢から守勢に転換せざるを得ない状態となってしまいました。
「その兵器がなければ戦えない」という(供与が約束されていた)兵器がなぜか供与されない中、圧倒的な戦力を持つロシア軍の前進を押しとどめようと命を削りながら戦うウクライナの兵士たちの姿を見ながら、本当にやりきれない思いに何度もなってきました。本当に悲しすぎました。
その中で人々(特に負傷兵たち)に神の愛とキリストにある希望を伝える働きはみなさまの祈りの支えがなければ決してできないことでした。みなさまの本当に尊いお祈りに心から感謝しています。
オデッサでの2年間も厳しいものでしたが、ヘルソンでの2年間はそれとは比較にならない過酷なものでした。ヘルソンは2022年3月から9ヶ月間にわたるロシアによる占領を受け、その間、ロシア軍とロシア連邦保安庁(FSB)による非人道的な虐待(選別、拷問、強姦、処刑)、強制移住が行われました。
11月にようやくウクライナ軍によってドニプロ川西岸が奪還されましたが、今度は川の東岸に撤退したロシア軍が対岸の街に向けて無差別砲撃を始めました。その結果、多くの人命が失われ、たくさんの住宅が破壊されました。
2023年の6月、カホフカ・ダムが爆破され、ヘルソンは洪水に見舞われ、街は壊滅的な打撃を受けました。そのような中でもヘルソンには無慈悲にも砲弾が日々撃ち込まれ、現在に至っています。
この状況の中で、オレグ牧師とその家族(奥様と8名の子供たち)はヘルソンにとどまり続け、ヘルソンに残った人々への宣教と牧会の働きを続けてきました。
そのオレグ牧師を2月25日(日)私たちのオデッサ教会にお招きし、メッセージと証をしていただきます。この2年間、あの想像を絶する過酷な状況の中で主がどのようにヘルソン教会を通して御手を表してきてくださったのか、私たちはその証に心から期待しています。
オデッサ教会にはヘルソンからの避難民の方々も来ておられます。オレグ牧師の証とメッセージがヘルソン避難民の励ましになることも心から願っています。
2月27日(火)HOPEヘルソン・チームはヘルソン教会に食料を届けに行きます。その際、チェルノバイフカ教会(セルゲイ牧師)にも立ち寄り、改装プロジェクト(破壊された家々の屋根を修理するプロジェクト)の報告を受けることになっています。
HOPEソルジャーズでは、2つの病院(ファンタナ病院とアレクサンドラフカ病院)を訪問しています。ファンタナ病院には戦場で肢体の一部を失った負傷兵が治療とリハビリを受けています。
アレクサンドラフカ病院には脳震盪を起こして治療を必要としている兵士たちがいます。彼らの大部分はこれから再び戦場に復帰しなければならず、その不安と恐れとも戦っています。
彼らに接し、持って行き場のない彼らの苦しみ、悲しみ、怒り、恐れに触れるとき、本当に言葉を失ってしまいます。心が押しつぶされそうになります。どうか、主ご自身が(私たちを用いて)彼らの体と心に触れてくださるように、続けてお祈りください。
2月11日(日)午後、戦没兵士家族の会を行いました。五名の婦人たち(息子、夫を戦争で失った婦人たち)が参加しました。五人とも驚くほど心を開いて語ってくれ、信頼関係が育っているのを感じて心から主に感謝しました。みなさまの尊いお祈りに心から感謝します。
次回は3月10日(日)午後に会を行います。どうか、この会を通して、そこに集う婦人たちが主からの慰めを受け、励まされ、さらに心が開かれてイエス・キリストの福音を受け取ることができるように、続けてお祈りください。
3月3日(日)の礼拝では「クリスチャンと労働」について学びます。戦争によってウクライナ(オデッサ)の経済が壊滅的な打撃を受け、多くの人々が仕事を失っている中にあって、あえてこのテーマを聖書から学ぶ必要性を示されています。
水曜集会では「聖書が教える貧困と富(3月6日、勇貴が学びを導きます)」「聖書が教える財の管理(13日、アルチョム兄)」「クリスチャンと借金(20日、アンドレイ兄)」を学びます。祝福をお祈りください。
3月10日(日)は特別礼拝『女性の美と尊厳』についてメッセージします(3月8日はウクライナを含む旧ソ連圏では「女性の日」という大きな祝日です)。女性の役割が混乱し、女性の美が歪曲されて描かれている現代社会において、神様が本来意図された女性の美しさと女性の役割とはどのようなものなのか、聖書から学びたいと願っています。この特別礼拝に多くの人々が集い、みことばを聞くことができるように、祝福をお祈りください。
3月31日(日)は「イースター礼拝(1)」を行います。今年のイースターは西側諸国と同じ3月31日なのか、正教会暦の5月5日なのか、ウクライナでは混乱があります。
そこで、私たちの教会では両方の日(3月31日と5月5日)に「イースター礼拝(1)と(2)」を行うことになりました。3月31日のイースター礼拝(1)ではアントン兄がメッセージします。この礼拝の祝福をぜひお祈りください。
破壊と殺戮によってウクライナが日々壊され、そこからの出口が見えない中、人々は疲れ切っています。前線では日々、私たちにはまだ知らされていない数の兵士たちが命を失い、体の一部を失い、正常な精神状態を失って傷ついています。
そして最近のニュースでは「ウクライナが敗北したらどうなるか」ということが頻繁に語られるようになっています。ウクライナは今、深く重い闇に包まれています。だからこそ希望の光が何よりも必要であることを痛いほど感じています。私たち一人一人が主によって強められ、キリストにある神の愛とみことばの約束の光を届け続けることができるように、あきらめることなく祈り続け、支え続けてくださっている愛するみなさまに心から感謝をしています。
どれだけみなさまの愛とお祈りに支えられているか、言葉ではとても言い表すことができません。本当にありがとうございます。
みなさまの上に主の祝福が豊かにありますように、オデッサで心から祈っています。
船越真人・美貴
追伸
今日の病院訪問(アレクサンドラフカ)。今日も彼ら(ほとんどがヘルソン東岸での戦闘で脳震盪になっています)が話してくれたのは悲惨な武器不足と壮絶な戦場の現実でした(彼らのほとんどが目の前で仲間たちを何人も失っています)