34年ぶりの株価最高値更新〜詩篇143篇

 北海道の母に会いに行くついでに、大雪山旭岳と富良野でスキーを楽しんできました。妹がスキーのインストラクターをしていますので、楽しく自由に滑ることができます。
 今回驚いたのは、外国人スキーヤーが急増していることでした。20年前のニセコではオーストラリア人しかいなかったのに、今は、韓国、中国、米国、ドイツまで加わり、僕の耳にはオランダ語と聞こえる人まで多くいました。日本人の比率は二割ぐらい……

 フェイスブックに掲載したら、今や、多くのドイツ人がスイスアルプスに行く代わりに、北海道の山スキーを楽しみに来るとのこと。旭岳は、標高1600メートルの姿見の池の近くまでロープウエーで登ることができますが、既定のコースを滑るのは僕と妹ぐらいで、後は、原始林の間を、ガイドに導かれて滑る外国人ばかりです。

 今や、日米のレストランの食事や様々なサービス産業の物価の差は、日本が米国の三分の一ぐらいになっています。為替相場は、長期的には、物価の差をなくす方向に動くのは、為替相場を見る者にとっての常識です。
 ただ、短期的には日米の金利差が5%近くまで広がると、金利の安い円で資金を借りて、先物の為替予約をした上でドル債に投資すると、確実に儲けることができるという道もありますので、短期的には金利差が決定的な要因になり、現在の異常な円安現象を生み出します。何しろ円のような信用力と低金利は、格好の取引材料になりますので……

 しかし、長期的には、物価の格差を縮めるように、商品の取引ばかりか、日本への観光客の大量流入が進みます。
 ですから、ドルを保有している人は、長期的な円高を期待して、日本の株式投資をするというのは極めて自然な動きです。
 日本の株価水準はどの指標をとっても世界の水準からしたら割安です。日本の株価が34年前の最高値を更新したという話題の中で、その間、米国の株価は14倍に、ドイツの株価は9倍になっているという現実があります。

 この株価水準でも、日本の優良な大企業の中で、株式の配当利回りが4%を超えるところが今なお多くあります。
 それなら米国で5%の利回りの債権を買うよりも、日本の優良企業に長期的な投資をして、円の値上がりと、配当利回りを確保できる方がずっと安心安全な投資になります。

 日本で楽しんだ外国人だって、日本株投資に目を向ける可能性は高くあります。多くの外国人は、日本人が恐れるように株式投資を博打のようには見ていません。株式投資はインフレ対策の最も安心安全な投資対象です。
 信頼できる会社の株を所有し、株価を毎日見ることもなく、一年たって気づいたら、最高の利益を上げていたというのが、もっともお勧めできる投資の仕方です。(これ以上書くと、株式投資の勧めになるので止めます)

 僕が申し上げたいのは、多くの日本人が失敗をすることばかりを恐れ、委縮してしまってはいないかということです。ドイツ人がスイスのアルプスの代わりに大雪山の山スキーに来る、そこにはリスクがありますが、自由な喜びもあります。
 リスクを覚悟することなしに、新しい働きを始めることもできません。日本では、34年前のバブル崩壊までは、まったくの異教徒であった家庭からの回心者が多くいましたが、バブル崩壊以降の日本人全体の萎縮、保守化の中で、異教徒的な背景からの回心者がほとんどいなくなっています。今や日本の教会での受洗者は圧倒的にクリスチャン二世、三世ですが、それも宗教二世の問題に取り上げられるような萎縮へと動いています。

 信仰とは、危険に満ちた世界の中に踏み出す勇気の原点になる力です。自分の人生をより充実したものにしたいと思いながら、日本の同調圧力に負け、委縮してしまっている人が多くいます。

 詩篇143篇を明後日の礼拝の最初に交読しますが、そこには次のように記されています。そのままを味わっていただければ幸いです(私訳、抜粋)

主 (ヤハウェ) よ 聞いてください 私の祈りを。

耳を傾けてください 私の願いに。

あなたの真実によって私に答えてください あなたの義によって。

さばきにかけないでください あなたのしもべを。

あなたの前で 生ける者は誰一人 義(正しい)とは言えないからです。
……

早く答えてください 主 (ヤハウェ) よ 私の霊は滅びます。

隠さないでください 御顔を私から。

そうでないと 私が穴に下る者と等しくなってしまいます。

あなたの慈愛 (ヘセド) を朝 お聞かせください あなたに信頼していますから。

行くべき道をお知らせください このたましいはあなたを仰いでいますから。
……

みこころを行うことを教えてください あなたこそ 私の神ですから。

あなたの慈しみの霊が平らな地に私を導いてくださいますように。

あなたの御名のゆえに 主 (ヤハウェ) よ 私を生かしてください。