すでにご案内のように明日、四週間ぶりに礼拝堂から各礼拝を配信します。
朝9時からの早朝礼拝はZoomで配信します。10時45分からのファミリー礼拝、午後4時からの第二礼拝は YouTube 配信です。この二つの礼拝は時間が過ぎてもご覧いただけます。
それぞれ、ご希望の方には開き方をご案内しますので、ご遠慮なくメールをください。
明日の礼拝ではマタイ14章22-36節から、イエス様が湖の上を歩き、ペテロもそのまねをしようとしたという微笑ましい情景からお話しします。
礼拝の最初では詩篇145篇を交読し、朝の礼拝の最後ではマジェスティーを歌います。以下は、その解説です。
「主 (ヤハウェ) は王である」、「主 (ヤハウェ) は王座に着いておられる」という賛美のことばが詩篇には多数登場します。
この世界には多くの自然災害などがありますが、たとえば火山活動で生まれた日本列島にこれほど多くの人々が安心して暮らしていられるのは、主がこの地を守られているからです。この宇宙にこの不思議な地球が存在し、様々な生命体が存在していること自体が、宇宙の中での奇跡と言えましょう。
詩篇145篇は各節の最初の文字が、ヘブル語のアルファベットの順番になっています。1節の始まりは、アレフから始まる「崇(あが)めます」ということば、2節の始まりは、ベートで「日ごとに」の「に」に相当する前置詞、3節の最初はギンメルで「偉大な」を意味することばから始まります。
ただ、21節で終わるということは、22のアルファベットのうちの一つが欠けているという意味で、それは13節と14節の間に「ヌン」から始まる文章があったとも解釈されます。ただ聖書のアルファベット歌は「不完全とも言えるもの」が多数ありますので、欠けた文章があるはずと考える必要もありません。
とにかくアルファベットの順番を生かした詩で、神が全世界の真の支配者であることが人々の心に焼き付くように構成されているとも言えましょう。
この世には様々な自然災害ばかりか不条理な犯罪が起きます。そのたびに、「神が全能なら、なぜこのようなことが起きることを神が許されるのか……」という疑問を覚えます。しかし、人間の歴史を見ると、様々なわざわいは起き続けているという現実が、変わることなく存在します。
それ以上に不思議なのは、そこで、神のご支配を信じて誠実を全うした人々が必ずいるということです。レビナスというユダヤ人哲学者は、「ヒトラーの民族絶滅計画-それは千五百年にわたって福音が宣布されたはずのヨーロッパに生まれたーを経験したあと、ユダヤ教はその原点に向かった……ヒトラー経験は多くのユダヤ人にとって、個人としてのキリスト教徒たちとの友愛のふれあいの経験でもあったからだ。それらのキリスト教徒たちは、ユダヤ人に対してその真心を示し、ユダヤ人のために、すべてを危険にさらしてくれたのである」と言って、ユダヤ人とキリスト教徒の間には、相互補完的な共通言語があることを再発見する必要を訴えています。
そしてこの詩篇こそ、「すべての肉なる者」(21節)を結びつける鍵の歌になるとも言えるように思われます。
ユダヤ人のタルムードには、「詩篇145篇を毎日三度唱える者は皆、来たる世の息子であると保証されるであろう」と記されています。それは、「この詩篇を唱えることで、自分が神の慈しみに頼っていることを毎日三回認識するようになるからである」とのことです。
以下は私訳です。
詩篇145篇 翻訳交読文
ダビデの賛歌
あなたを崇(あが)めます 私の神 王よ。
御名をほめたたえ(祝福し)ます 世々限りなく。
日ごとにあなたをほめたたえ(祝福し)
御名を賛美します 世々限りなく。
偉大なるは主 (ヤハウェ) 大いに賛美されるべき方
その偉大さは 測り知ることもできません。
代は代へと あなたのみわざを ほめ歌い
その大能を告げ知らせます。
あなたの威厳 (majesty) の栄光の輝き
奇しいみわざの数々を 私は思い巡らします (meditate)。
人々はあなたの恐ろしいみわざの力を述べ
あなたの偉大さを私は語ります。
あなたの豊かないつくしみ(善)の思い出を彼らは溢れさせ
あなたの義を 彼らは高らかに歌います。
主 (ヤハウェ) は情け深く あわれみ深く
怒るのに遅く 慈愛 (ヘセド) に富んでおられます。
主 (ヤハウェ) はすべてのものに いつくしみ深い(善であられる)
そのあわれみは造られたすべてのものの上にあります。
主 (ヤハウェ) よ あなたに造られたすべてのものが 感謝し
あなたに誠実な (ハシドゥ) 者たちは ほめたたえ(祝福し)ています。
あなたの王国の栄光を 彼らは述べ
あなたの大能を 語ります。
それはアダムの子らに知らせるためです あなたの大能を
主の王国の輝かしい栄光を。
あなたの王国は 永遠にわたる王国
あなたの統治は 代々に及びます。
主(ヤハウェ)は 倒れる者を みな支え
かがんでいる者を みな起こされます
すべての目は あなたを待ち望んでいます。
あなたこそは 時にかなって彼らに食物を与えられます。
御手をあなたは開き
生けるものすべての願いを満たされます。
主 (ヤハウェ) はご自分のすべての道において義(ただ)しく
そのすべてのみわざにおいて 誠実 (ハシドゥ) であられます。
主 (ヤハウェ) は近くあられます 主を呼び求める者すべてに
真実 (エメット) をもって主を呼び求める者すべてに。
主を恐れる者の 願いをかなえ
彼らの叫びを聞いて 救ってくださいます。
主 (ヤハウェ) は守られます すべて主を愛する者を。
しかし すべての悪しき者を 主は滅ぼされます。
主 (ヤハウェ) への賛歌を 私の口が語ります。
すべての肉なる者が 聖なる御名をほめたたえ(祝福し)ますように
世々限りなく。
この詩篇で述べられている主の威厳 (majesty) を歌った有名な曲があります。以下で美しい画像と共にお聞きいただけます。明日の礼拝で歌います。
Majesty, worship His Majesty
威厳を、主の威厳を礼拝しよう
Unto to Jesus be all glory, honour, and praise
イエスにすべての栄光と誉れと賛美がささげられるように
Majesty, kingdom authority
威厳を、王国の権威を
Flow from His throne, unto His own, His anthem raise
主への賛歌が主の王座から流れ、王座に向かって捧げれる
So exalt, lift up on high the name of Jesus
それゆえイエスの御名をたたえ、高く掲げよう
Magnify, come glorify Christ Jesus the King
威厳を、来て、王なるキリスト・イエスをたたえよう
Majesty, worship His majesty
威厳を、主の威厳を礼拝しよう
Jesus, who died, now glorified, King of all kings…
イエスよ、あなたは死なれ、今、栄光を受け、王たちの王となっておられる