メルケル首相の離任式の挨拶と式典〜詩篇40篇

またまたドイツのメルケル首相のことですみません。でも今回が最後でしょう。以下で、ドイツ軍が彼女の功績をたたえた離任式のようなものを開いたようすを いただけます。ドイツ語ばかりですが、6分間の挨拶の後、30分余り彼女の栄誉を称える荘厳な式が、ドイツ防衛軍によって開かれました。今週は、米国のジャーナリストが書いた「メルケル……世界一の宰相」という本を読んでいました。政治は基本的に様々な利益団体の調和の上に成り立ちますから、彼女の16年間の政治家としての働きに完全に賛成できる人はいないことでしょう。また私自身も牧師として、彼女を模範的なクリスチャンと呼ぶつもりは毛頭ありません。様々な問題を抱えた女性でもありました。

しかし、彼女の16年間の功績は誰も否定できないと思います。ヨーロッパの地球温暖化対策を進め、ロシアのウクライナ進出をぎりぎりのところで抑え、難民受け入れを全国民的な課題へとし、コロナ対策のために欧州復興基金をまとめるなど、これらのことは後世により高く評価されることと思います。

ただ、最後の発言が、実質的なワクチン義務化であったことは、東ドイツ出身の彼女としては苦渋の選択だったと思います。ただそれはドイツの政治システムの中でそれ以外の選択肢が閉じられたからであったからと思います。

でも、東ドイツ出身、厳格な牧師の娘として育った、物理学博士であったなどの要素が、生かされたことは衆目の一致しているところです。東西ドイツ統一後の混乱を導くことができたのは、彼女であったからという歴史的な要請を見ることができます。

そこに私たちは歴史を支配する神の導きを見ることができるように思います。彼女自身も、たぶん謙遜な思いと共に、以下のみことばを思わされていることでしょう

あなたは私の耳を開いてくださいました……そのとき、私は申し上げました。「今、私はここに来ております。巻物の書に私のことが書いてあります。わが神よ 私はあなたのみこころを行うことを喜びとします。」
詩篇44篇6–8節

実は、私たち自身も、それぞれの場で神様からの召しがあります。その意味で上記のみ言葉は、私たちすべてに当てはめて適用できることと思います。