勝利を先取りした喜び〜詩篇96篇

暑い日々が続きますが、いかがお過ごしでしょう。ボクシングで金メダルを取った入江聖奈選手は入場のときから満面の笑顔を見せていました。でも、実際は、食事が喉を通らないぐらい緊張していたとのことでした。

最近の女子選手は、競技に臨む際に、あえて笑顔を作ることを心がける方が増えているようです。

前回の1964年東京オリンピックで柔道が公式種目に入れられたあと流行った曲は美空ひばりさんの「柔(やわら)」でした。その歌詞は以下のとおり

勝つと思うな 思えば負けよ
負けてもともと この胸の
奥に生きる 柔の夢が
一生一度を 一生一度を 待っている

美空ひばりさんの歌声は です。

一方、今回、入江聖奈さんが入場に使った曲は XJapan の「紅(くれない)」です。ほとんど意味不明な以下の歌詞が繰り返されます

紅に染まったこの俺の
慰める奴はもういない
もう二度と届かないこの思い
閉ざされた愛に向かい叫び続ける
おまえは走り出す 何かに追われるように
俺が見えないのか すぐそばにいるのに

以下でお聞きいただくことができます

この曲と歌詞でひとつ明らかなのは、自分の正直な気持ちを叫んでいるということです。

57年前の日本では、感情を隠すことが美徳とされました。現代は、感情を表現することが美徳とされているのでしょうか。

聖書では、「神のさばき」「神の勝利」を先取りして、この被造物世界が喜び歌っているという表現が詩篇96篇10–13節で次のように歌われています。

ストイックに感情を隠しながら生きる代わりに、勝利の喜びを先取りして歌うのが詩篇のカルチャーです。

喜びを先取りして大袈裟ぐらいに表現することが神様に喜ばれる生き方なのかとふと思わされました。

詩篇96篇10–13節

国々の中で語れ 「主 (ヤハウェ) は王である」
それゆえ世界は堅く建てられ 揺るぐことはない
やがて主は 公正をもって 人々をさばかれる

喜べ 天よ 喜び踊れ 地よ
とどろけ 海とそこに満ちるものよ
歓喜せよ 野とすべてのものよ

そのとき森のすべての木も主 (ヤハウェ) の御前で喜び歌う
主は確かに来られる 地をさばくために来られる
正しく世界を 真実に人々をさばかれる