イスラエルでの戦争のことが連日ニュースになっていますが、日本の各報道の仕方には首をかしげざるを得ない部分があります。
昨日もNHKの報道を見ながら悲しくなりました。あまりにも一面的な報道になっています。
たとえば、イスラエルのミサイルがガザ地区のビルを破壊する映像が流れています。しかし、なぜあのような鮮明な撮影ができるかをご存じでしょうか?
イスラエルが頭を痛めているのはガザ地区を実効支配しているハマスというテロ組織です。ハマスはイランの全面的な支援を受けています。そうでないとあのようにハマスがロケット弾を飛ばすことなど不可能です。
そのような中でイスラエルは事前に破壊すべきハマスの拠点を、事前通告の上で性能の良いミサイルで破壊しています。もちろん事前にその住民が退去できる猶予を与えています。
イスラエルとアラブ人の対立ばかりが前面に出されますが、現在のイスラエルという国では2割の人口がアラブ人で、彼らにはユダヤ人と同等の権利が与えられています。
そのようなことがなければトランプ政権下で起きたアラブ諸国とイスラエルの国交回復は成り立ちえませんでした。
ガザ地区を支配するハマスはパレスチナ人を人間の盾として使いながら、彼らがイスラエルの攻撃で傷つく姿を全世界に報道させ、反イスラエルのプロパガンダに用いています。
なお、多くの方々がご存じのように、僕は神学的には、第二次大戦後のイスラエル国家の樹立を聖書の預言の成就と断定することには注意深い立場を取っています。その意味で、初期のトランプ政権を支持していた米国の福音派の保守的な立場とは異なります。
しかし、ユダヤ人がイエスを救い主として信じることは何よりも大切な主のみこころであると信じています。現在のエルサレムに平和が実現することも「エルサレムの平和のために祈れ」(詩篇112:6) という命令は今も大切だと思っています。
詩篇46篇10節には「やめよ。知れ。わたしこそ神」と命じられています。それはこのような混乱の中に、イエスの王としての支配を見出すことが困難だからです。しかし、イエス様はこの世界を確かに支配しておられ、様々な混乱の背後で、新しいことのつぼみを用意しておられます。
それはたとえば、このコロナ蔓延を通して、インターネットをとおしてのコミュニケーションが格段に進んだことに現わされています。
現在のパレスチナの問題にそのような新しいことのつぼみを発見することは難しいですが、そこにおいても必ず何かの新しいことが始まっているように思います。そのために、ともに祈りしましょう。
以下は、米国のカルバリーチャペル・コスタメサという保守的な福音派が作った「聖地における希望」というドキュメンタリー映画の予告編ビデオです。すべて英語ですみませんが、英語が分からなくても大体の内容はつかめます。
先に書いたように、僕の神学的な立場は少し違いますが、とっても良くできていると思います。
イスラエルの多くの人々はあの聖地においてアラブ人との共存を望んでいます。しかし、憎しみの種を蒔いて、自分たちの影響力を保とうと考える勢力はいつの時代にもいます。そのような勢力が発し続ける一面的な報道に影響されないように目を開き続ける必要がありましょう。