ウクライナの船越先生ご夫妻からの8月20日メール

いつも、ウクライナのことを覚え続け、祈り続け、オデッサでの宣教の前進のために祈り支え続けてくださっているみなさまに心から感謝します。

私たちは日本での約一ヶ月半の祝福されたみなさまとの交わりと宣教報告を終え、ドイツ(在欧日本人キリスト者の集い)での奉仕も終え、8月16日に無事にオデッサに到着しました。翌日17日の日曜礼拝ではオデッサの愛する兄姉との再会を笑顔で喜び合い、ともに主を礼拝しました。オデッサ教会が夏の間、主の御手によって守られたことを心から主に感謝し、また、みなさまの尊いお祈りに心から感謝しています。

オデッサでは7月の中旬にミサイル・無人爆撃機による攻撃が苛烈さを極めていましたが、今は少し落ち着いていると聞いていました。しかし、私たちがオデッサに帰ってきてからも毎晩、迎撃音、爆発音は続いています。ロシアはウクライナ各都市への攻撃の手をまったく緩めてはいません。国際舞台ではロシアは和平のためのゼスチャーを見せながらも、戦場(特に東部、ポクロフスク方面)では、最終的な和平合意に至るまでにできるだけ多くの領土を力で制圧しておこうと、激しい攻勢をかけ続けています。(私たちの兄弟の兵士も、今週、ハリコフ方面からポクロフスク方面へ移されました。)

ウクライナの戦況をめぐっては、8月16日に行われた米露首脳会談で両首脳がウクライナ抜きでウクライナ領土のロシアへの割譲などを決めてしまうのではないかと強く危惧されましたが、最悪の事態は避けられたようです。しかし、「まずは停戦、そして和平交渉」というスタンスだったトランプ大統領は、ロシア側が要求する「まず和平交渉、そして停戦」というスタンスに変わったように見えています。それはつまり、ロシアが(さらなる制裁をかわして)引き続き戦争を継続できるということです。さらに、ロシアが言う「和平交渉」とは、ウクライナがロシアに従属する形になるための交渉を指しています。そこに行き着くまで、ロシアが戦争を継続することをアメリカが容認することになったのか、あるいはそうではないのか、そこが不明瞭であり、今後の動きから目が離せません。米露首脳会談に続いて18日に行われた米・ウクライナ(欧州の他の首脳たちも含む)首脳会談では今後のウクライナの安全保障についても話し合われました。ウクライナは一日も早い停戦を望んでいますが、ウクライナは、ロシアが再侵攻できない形での停戦でなければ受け入れることができません。ロシアは歴史的に、停戦をし、停戦期間中に再軍備をし、停戦を破って再侵攻し、さらに領土を拡大するという戦法を繰り返してきたからです。一日も早く、持続的な平和と安全が可能となる停戦に至ることができるように切に願っています。そして、ウクライナの兵士たちも、ロシアの兵士たちも、自分たちの家族が待つ家へ早く無事に帰ることができることを心から願います。

この夏、オデッサ教会の礼拝では、勇貴、アルチョム、ジェーニャが中心となって説教をとりつぎました。彼らが祝福され、用いられたことを主に感謝しています。
9月からの日曜礼拝では『神はあなたを愛している』という、今、ウクライナの人々がもっとも必要としているテーマでメッセージ・シリーズを始めます。どうか、一回一回のメッセージが主によって特別に祝福され、用いられ、聞く一人一人の心に主の愛がしっかりと届きますように、お祈りください。

夏の間、水曜集会では勇貴が『ヨシュア記』の学びを導いてきました。学びに参加した一人一人は、神様の約束の確かさと、神様への信頼によって、すでに与えられている祝福を信仰によって受けとっていくことの大切さを深く教えられてきました。
9月からの水曜集会では『ヨハネの福音書』をともに学びます。私たちの主イエス・キリストが地上を歩まれ、語られたこと、なされたことの一つ一つをヨハネの福音書を通して追いながら、「キリストの御顔にある神の栄光を知る知識」を輝かせていただきたい、そして私たちの心をキリストの栄光の光で照らしていただきたい、心からそう願いつつ学びを始めていきます。祝福をお祈りください。

夏の間に行われたニコライエフ方面での3週間にわたる子どもキャンプも守られ、祝福されたことを感謝します。

私たちが敬愛するヘルソンのオレグ牧師と家族(奥様と八人の子どもたち)の働きも守られ、継続されています。しかし、やはりヘルソンは危険度が増している状況にあります。引き続き、教会とオレグ牧師家族が一切の危険から守られるようにお祈りください。

また、オデッサの病院にいる負傷兵たちへの訪問も継続しています。また、他のチャプレンたちとともに、前線の兵士たちへ支援物資を届け、福音を届ける働きも継続していきます。(その際に兵士たちに届ける迷彩ネットを作る働きも継続しています。)また、特に「戦没兵士の家族(女性たち)の会」が彼女たちの励ましと癒しと救いのために用いられるように、お祈りください。

まだまだ先行きが見えない中、ウクライナの人々は大きな不安と強い恐れの中にありますが、その中にあっても、早く、正義と平和がこの地にもたらされることを期待しようと希望の炎が消えないように必死に戦っています。その中で、私たち教会が正義と平和の主を信頼し、この状況の中で私たちに託されている使命を喜びと希望をもってまっとうしていくことができるように、どうか続けてお祈りください。

愛する兄姉の上に主の祝福が豊かにありますように、このウクライナの地で心から祈っています。

船越真人・美貴