ウクライナ、イスラエルのためにお祈りしましょう〜Ⅰペテロ2章、 イザヤ11章

今、ウクライナで宣教と様々な支援活動を行っている船越宣教師ご夫妻からお祈りの要請が届きました。彼らの教会があるオデッサ市に、かなりの数のミサイルとドローンが飛来してきています。迎撃音が鳴り続いていますとのことです。

先週土曜日に起きたハマスのイスラエル攻撃とまるで機を一つにするような動きです。国際政治は互いにつながっています。何らかの関係があることは明らかでしょう。それを敢えて、説明できる知識は僕にはありません。

ただ、ご注意いただきたいのは、パレスチナ難民をイスラエルが一方的に苦しめているというイメージが先行することです。パレスチナ難民の生活が追い込まれて、彼らが絶望的な反撃に出ているという雰囲気が広がることです。

問題になっているのはハマスというテロ組織です。彼らはある意味で、パレスチナ難民を人間の盾にして、国際世論のパレスチナ難民に対する同情を呼び起こすような行動をしています。ハマスは今回、イスラエルに侵入しながら、手当たり次第に民間人を拉致して行きました。そこには多くのタイ人も含まれています。

彼らはテロリストとして、問題を大きくすることで交渉を主導しようとしています。民間人への攻撃を取引の手段としています。

残念ながら、安全保障理事国のロシアがウクライナに行っていることも全く同じです。民間人への犠牲を出すことによって、相手を屈服させようとしています。私たちは、戦争を憎むべきです。ただ、一方的に、戦争が起きるのは双方の責任だと言ってしまう事には注意が必要です。パレスチナ人を含む民間人を人間の盾として交渉を有利に進めようとする勢力に譲歩することは国際政治の道義に反することです。

友人が紹介してくれたBBCの です。今回のことが冷静に描かれています。

私たちは、政治指導者のために心より祈る必要があります。多くの指導者が、人間的な愚かなプライドに突き動かされています。

私たちの主イエスは、しかし、敢えて十字架への道を歩むことで、この世界に平和を広げようとされました。次のように記されています

キリストも、あなたがたのために苦しみを受け、
その足跡に従うようにと、あなたがたに模範を残された。
キリストは……
ののしられても、ののしり返さず
苦しめられても、脅すことをせず
正しくさばかれる方にお任せになった。
……
あなたがたは羊のようにさまよっていた。
しかし今や、自分のたましいの牧者であり
監督者である方のもとに帰った。
Ⅰペテロ2章21–25節抜粋

そして、イザヤ11章6、7節では

狼は子羊とともに宿り
……獅子も牛のように藁を食う

という弱肉強食のない平和の世界が実現する鍵が、キリストが世界中で崇められることによって実現すると約束されています(同11:10)。民間人を拉致して脅しとして使うような力の論理が決して正当化されてはなりません。一方、国際政治には力の論理がつきもので、それなしに交渉は成り立たない現実があります。

それを認めながらも、私たちは、神の平和がこの地に少しでも広げられるように、今ここでできることをしてゆきたいと思います。その第一は、現実の世界の悲しみやうめきに、心の目を開き、そのうめきに心を合わせてともに祈ることです。

祈りこそが、世界を動かすということを、ともに覚えたいと思います。