ウクライナの船越先生ご夫妻からの祈祷課題

 私たちは8月9日にウクライナに戻ってきました。(ウクライナに入ると緊張感を覚えるかと思いましたが、不思議な安心感を覚えました。)みなさまの尊いお祈りに心から感謝します。

 私たちは、オデッサ教会での働きは9月1日に再開することになっています(それまでは、勇貴とリーダーたちが教会の働きとHOPEプロジェクトを導きます)。
 8月11日(日)はヘルソン州ポサド・ポクロフスケ教会の礼拝に参加、メッセージをさせていただきました。
ウクライナの船越先生ご夫妻からの報告と祈祷課題

 ポサド・ポクロフスケ村はヘルソンの中心部から西に約20kmのところにある村で、2022年の3月にロシア軍がヘルソン方面に侵攻してきた際に激しい攻撃を受けた村です。(村の80%以上の家々が被害を受けました。)
 その村に小さな教会がありましたが、建物は破壊され、牧師家族は国外に避難して行きました。残されたわずかな教会員たち(おもに高齢の婦人たち)が自分たちの家で祈り会を続けていました。
 2022年11月のヘルソン西岸部の解放後、チェルノバイフカ教会の教会員であったアンドレイ・アーニャ夫妻がその小さな群れを導くようになり、教会は傷ついた村人たちにとって希望の場所となっていきました。
 今年の春からアンドレイ・アーニャ夫妻はその教会の牧師となり、現在、約80名の村人たちが集まり、喜んで礼拝をしています。私たちもその礼拝に参加して、教会がいかに闇に輝く光であるかを実感しました。

 ポサド・ポクロフスケ教会での礼拝の後、チェルノバイフカ教会(ヘルソン中心部から西に7km)の礼拝にも参加、そこでも説教をさせていただきました。礼拝後はセルゲイ牧師夫妻、教会の兄姉と楽しい交わりのときが与えられました。
 
 そのとき、ヘルソンからオレグ牧師夫妻がチェルノバイフカに来てくれ、再会を喜びあいました。実は、その日から三日前(8月8日)オレグ牧師たちが牧会しているヘルソン教会の敷地内にロシア軍のドローンから小型爆弾が投下され、とめてあった車が破壊される出来事があったばかりでした。車は全壊しましたがオレグ牧師家族が無事であったことを喜びました(家族は教会の隣に住んでいます)。
 しかし、その後(8月19日)、再びヘルソン教会への攻撃があり、今度は建物の一部が燃えてしまいました。最近、ヘルソン市内では一般市民と住宅を狙った攻撃が頻発しています。
 そして、負傷した人を助けに救急車が駆けつけたり、燃える家を消火するために消防車が来たりすると、今度はその救急車や消防車を狙って爆弾が投下されます。そのため、救急車や消防車も自由に動けなくなっています。
 ヘルソン住民は今までの対岸からの砲撃に加えて、このような新たな危険にもさらされています。この状況の中で、特にオレグ牧師家族と教会が守られるように、お祈りください。

 オデッサ教会の礼拝ではリーダーたち(勇貴、アントン、アルチョム、アンドレイ、ジェーニャ)が交代でメッセージをとりついでいます。彼らが用いられていることを主に感謝します。
 また、HOPEオデッサ、子供日曜学校、ユース、水曜集会も祝福されています。みなさまのお祈りに感謝します。

HOPEニコライエフでは、この夏3回にわたる「子供キャンプ」を行い(7月30日から8月2日はマリフカ村で。8月6日から9日まではイングルカ村で。13日から16日まではノヴァ・ウクラインカ村で)危険から守られ、豊かに祝福されました。子供たちとその家族たちにとって本当に大きな祝福となりました。オデッサ教会の若者たちも大活躍しました。お祈りに心から感謝します。今後、彼らが現地の教会につながっていくことができるようにお祈りください。

 HOPEソルジャーズの働きも続けて用いられています。ウクライナ東部での戦況が大きく動いている中、これからどのように最前線の兵士たちとオデッサにいる負傷兵たちをよりよく支援していくことができるのかを理解するため、8月後半はウクライナ東部(ドンバス方面)に視察に行きます。
 またキエフのリハビリセンターを訪問し、帰還兵の支援について話し合い、学びたいと願っています。
 心と体に、見える傷と見えない傷を負った兵士たちの癒しと回復のために豊かに用いられる働きとしてHOPEソルジャーズが成長するように、どうか続けてお祈りください。

 私たちの教会からも、イリヤ兄は7月に、ジェーニャ兄は8月に、東部方面に派兵されました。彼らが守られるようにお祈りください。

 東部(ドンバス方面)では、ロシア軍が圧倒的な戦力で押しており、要衝ポクロフスクを制圧しようと前進を続けています。
 一方、クルスク方面でのウクライナ軍のオペレーションは前進していますが、今後、ロシア軍が体勢を立て直してどのような反撃に出てくるのか、まったくの未知数です。(私たちがHOPEソルジャーズで関わった兵士たちの中にもクルスク方面で戦っている兵士たちがいます。)

 一刻も早く停戦交渉が始まり、侵略を続けているロシアが領土拡大の野望を捨て、ロシア軍がウクライナ領内から自国に撤退することによって、ロシア兵もウクライナ兵も、自分たちの家族が待つ家に早く無事に帰ることができるように切に願っています。

 8月24日で、戦争が始まって2年6ヶ月となります。その間、ウクライナのことを忘れることなく、愛と忍耐をもって祈り続けてくださっているみなさまに心から感謝をしています。本当にありがとうございます。
 みなさまの上に主の祝福が豊かにありますように、心から祈っています。

船越真人・美貴