現在のキエフの教会での愛餐会

連日のウクライナからの悲惨な報道に心が痛みますが、そのような中でも、ウクライナのクリスチャンたちの交わりが置かれている地域の人々の痛みに寄り沿って、素晴らしい働きをしていることを聞くことができました。1986年のチェルノブイリ原発事故を契機に、その地のユダヤ人がイエスを救い主と信じる信仰に導かれ、そこに血筋の上でのウクライナ人をはじめとする異邦人が加わり、すばらしい教会が生まれています。「キエフ・メシアニック・ジュー集会(非ユダヤ人とユダヤ人が集うキリスト者の集会)」で、2000人余りの人が集う世界的な教会になっています。 のYoutubeでロシア攻撃前の集会の様子をご覧いただけます。

さらにそこの以下のサイトで、3月11日の愛餐会のようすをご覧いただくことができます。ロシア軍に囲まれたキエフ?で、何と、子どもたちがともに安息日の食事を喜び、誕生パーティーを開いています。(別の場所の可能性もあります)

神田英輔先生を中心とした「」(FVI)は福島原発事故以降、上記の教会との交わりを築いています。今度のFVIのニュースレターにも記されています。

この一週間の間に、上記の教会の人々は、安全確保のためにキエフからいろんな場所に移動しています。ただ、高齢者の家族がいて動けない人、公務員や他の使命がある任務に就いている人たちがキエフに残っています。その関係で、キエフに留まらざるを得ない多くの子どもたちもいるのかと思います。

女性と子ども以外、18~60才のウクライナ国籍男性は防衛のため、出国禁止措置が取られていますので、主任牧師のボリス師を始め、集会の指導者たちはみな国内に残り、国内にいる人々のために祈り、サポートして過ごすようです。

使徒の働き8章1、4節には以下のように記されています

その日(ステパノの殉教の日)、エルサレムの教会に対する激しい迫害が起こり、使徒たち以外はみな、ユダヤとサマリアの諸地方に散らされた……
散らされた人たちは、みことばの福音を伝えながら巡り歩いた

ここには、「みことばの福音を伝えながら」と記されていますが、クリスチャンたちは行く先々で、このビデオにあるような集会を開いて行ったことと思います。それは、信者となった人々の集まりが、使徒の働き2章46、47節に以下のように記されているからです

家々でパンを裂き、喜びと真心を持って食事をともにし、神を賛美し、民全体から好意を持たれていた

彼らの集会に身を寄せた人が、「夜もミサイルやサイレンの音で眠れないし、不安でいっぱいです。なのに、どうしてここは平安に包まれているのでしょう」と驚くとのことです。

彼らは行く先々で、そのような交わりを築いて行っているのかと思われます。

私たちは、神がおられるなら、「なぜ、このような非道なことが許されるのか……」と不思議に思います。それは、そのように思って当然です。

しかし同時に、ミサイルがいつ飛んでくるかわからない中で、キリストにある交わりが広がり続けているという現実が確かにあるのです。

実際、キリスト教会は、上記の使徒の働きから約35年後、エルサレムにローマ軍が迫ってくる中で、世界に散らされて行きました。そこから現在の世界的なキリスト教会が生まれています。

チェルノブイリ原発事故から生まれたキリスト者の群れが、今度は、ロシアの攻撃を機に、ウクライナ全土に、また他の国に広がろうとしています。

今後も、引き続き、この教会の動向に目を注ぎたいと思います。