最近、ドイツでの感染症対策が話題になっています。日本よりははるかに多くの死者数が出ていますが、隣国のフランスやイタリアに比べたら死者数は約四分の一にとどまり、感染者の死亡率も驚くほど低い水準に留まっています。
最近、メルケル首相の記者会見の動画をよく見ます。政治にはいろんな側面がありますから、それを全面的に賞賛することには注意が必要です。
ただ、彼女は記者会見のたびに語っていることがあります。それは「この感染爆発はまだ初期の段階に過ぎない、我々の目標は、感染の広がりのペースを落として、医療崩壊を防ぎ、感染者の尊厳が守られながら治療を受けられる体制を守ることだ」と、警戒心を前面に出しながら、安易な期待を持たせないようにしていることです。
そこに彼女の信仰を見ることができるような気がします。東ドイツの牧師の娘として生まれ育ったという背景から来ているのかもしれません。
私たちは知らないうちに、人間の知恵と力によって何でも解決できると思ってしまいがちです。そして、人間の力に期待するから、他の人を批判することができます。
しかし、私たちは今、人間の知恵の限界を問われています。真の科学者は、それを知っています。メルケルさんは理論物理学博士でもあります。
以下に、4月30日の会見のビデオを紹介します。雰囲気だけでも味わっていただければ幸いです。そこで、キリスト教会が社会に対してよい模範を示しているというようなことも語っていました。YouTube動画の設定→字幕→(オフと表示されている場合はまずドイツ語に設定してから→)自動選択→日本語で自動翻訳による日本語字幕が表示されます。キリスト教会に関する語りは7分から。
詩篇147篇では、神への不従順によって廃墟とされたエルサレムが再建され、散らされたイスラエルの民が約束の地に集められ、希望に満たされることが歌われています。これはまるで、今回のコロナウィルス後の希望を歌っているような詩篇です。
1-6節で以下のように歌われています。一つ一つのみことばを味わってください。敢えて説明を加えませんが、主のあわれみが迫ってきます(以下私訳)。
ほめたたえよ 主 (ヤハ) を (1)
まことに 我らの神をほめ歌うことは善い
まことにそれは快く 賛美は麗しい。
主 (ヤハウェ) は エルサレムを建てられ (2)
イスラエルの散らされた者たちを集められる。
心の砕かれた者を 癒され (3)
その傷を包まれる。
無数の星を数えられ (4)
そのすべてに名を付けられる。
偉大なのは我らの主 (5)
力に満ち その英知は測り知れない。
貧しい者を 主 (ヤハウェ) は引き上げられ (6)
悪しき者らを 地面に引き降ろされる。
さらに7-11節では、主のあわれみがこの地のすべてに及ぶことが歌われています。これもそのまま味わっていただければ幸いです。
主 (ヤハウェ) に歌え 感謝をもって (7)
我らの神をほめ歌え 竪琴に合わせて。
この方は 雲で天を覆われ (8)
地のために雨を備え
山々に草を生えさる。
また 獣に食物を与えられる (9)
鳴いているカラスの子らにさえ。
この方は 馬の力を喜ばれず (10)
人の足(の速さ、強さ)をも 好まれない
主(ヤハウェ)が好まれるのは 主を恐れる者 (11)
その慈愛(ヘセド、契約の愛)を待ち望む者。
12-15節では、主のあわれみに満ちたご支配が歌われます。それは、主のみことばが成し遂げることだと記されます。
ただ、興味深いのは、16、17節では、あの温暖なイスラエルの地に雪を降らせ、氷、つまり雹を降らせるのも神のみわざであると描かれることです。私たちの人生を脅かす感染症も、あらゆる災いも、主の御手の中にあるというのです。ただ同時に、「ご自身の息」を吹かせてそれらを癒されると約束されています。
ほめよ 主 (ヤハウェ) を エルサレムよ (12)
ほめたたえよ あなたの神を シオンよ。
あなたの門のかんぬきを 主が強くし (13)
あなたのうちにいる子らを祝福しておられるから。
あなたの地境に 平和 (シャローム) を主が置き (14)
最良の小麦であなたを満たされる。
主が仰せを地に送ると (15)
みことばは速やかに走る。
雪を羊毛のように主が降らせ (16)
灰のように霜をまかれる。
氷をパン屑のように 主が投げられると (17)
誰がその寒さの前に立ち得ようか。
みことばを主が送ると それらは溶け (18)
ご自身の息を吹かせると 水が流れる。
そして、最後に、主のさばき、主のご支配が知らされている民の幸いが語られます。
多くの民の悲惨は、神のさばきを知らないことにあると記されています。私たちの罪のために十字架にかかってくださったイエス・キリストがすべてに対して哀れみに満ちたさばきを下してくださいます。
主はみことばをヤコブに告げられる (19)
その掟とさばきをイスラエルに。
どのような国々にもこのようにはされなかった。 (20)
そして さばきについて 彼らは知らない
ほめたたえよ 主 (ヤハ) を