細木朝子さんからのご挨拶
ロシェック先生と私は、ウィーン音楽大学でヴァイオリン教育者養成科の教授とクラス専属ピアニストとして、20年近く一緒に教育の現場で働きました。彼女の指導法は、学生の成長を辛抱強く見守り、きめ細やかに導き、卒業試験を見事に成功させることでした。クラスの雰囲気は暖かく、伴奏者にも彼女の気配りがありました。ことに私たちは信仰をともにすることもあり、よく一緒に祈る時を持ちました。私達は、二重奏や三重奏でコンサートをともにしますが、彼女は、 洗練された、繊細な優しい、そして輝くような美しい音で人々を魅了します。また、その演奏は 溌刺としていて、躍動感がみなぎっています。
演奏者紹介
ジャクリーン・ロシェック(Jacqueline Roscheck)
スイスのフリブールに生まれる。地元フリブールの音楽院、またチューリッヒ音楽院でヴァイオリンとヴィオラを学び、超絶技巧のコンサートディプロマを得た後、ミグロス奨学金をえて、ウィーン音楽大学にてギュンター・ピヒラー、エドアルド・メルクスに師事。ソリストとして、また、室内楽奏者としての活動のほか、数々のオーケストラでの第一ヴァイオリン奏者としての経歴のほか、ウィーン・ヨハン・シュトラウスカンパニーやアンサンブル・カライドスコープ・ウィーンのコンサートマスターとして演奏活動。オーストリアの作曲家による作品の初演を数々こなす。
1986年から2018年までウィーン音楽大学にて教授として後進の指導にあたり、 そのきめ細やかな指導に多くの学生の信頼を得る。また、オーストリア・マスターコース・ツェルアムゼーの講師、オーストリア国内コンクールでの審査員にも招聘されている。ボエーム・クアルテットの CD がオーストリア放送局よりリリースされた。
細木朝子
東京に生まれる。フランクフルト及びウィーン国立音楽大学にて、ピアノ、室内楽、声楽伴奏、作曲を学ぶ。1997年よりウィーン音楽大学の伴奏専門講師。教会音楽家としても活動している。ザルツブルク・モーツァルテウム夏期国際音楽講習会にてノーマン・シェトラーのアシスタント、草津夏期国際音楽アカデミー &フェスティヴァルにてアシスタントピアニストを務める。テレビ局アルテ制作によるフーゴー・ヴォルフの TV映画、 イスラエル・テレビによる“テオドール・ヘルツルの子孫たち”のドキュメントにてピアノ演奏。ニコラ・フェルバーとの CD録音などがある。
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