「神の再創造のみわざ」

「この人は何という卑怯なことをしたことか。その子供たちが堕落し、自滅したのも無理がない……」と言われるような人、それこそダビデにほかなりません。しかし同時に、彼ほど神に愛され、喜ばれている人もいません。彼こそ、「最悪の罪人で、最高の信仰者」です。
 私たちの救い主も、「ダビデの子」と呼ばれ、ダビデが記した詩篇を生涯、愛唱しておられました。それは私たちすべてにとっての祈りの模範であるとともに、癒しと慰めの源です。
 その神秘の鍵がこの詩篇にあります。私たちはアダムの罪の影響、つまり「原罪」の根深さを本当の意味で知っているでしょうか。私たちはしばしば、「自分の意思の力で神に喜ばれる人になろう……」と空回りを続けてはいないでしょうか。


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