イザヤ40章「主を待ち望む者は新しく力を得る」

2017年元旦

2016年紅白歌合戦のテーマは「夢を歌おう」でした。その中でひと際、歪んだ夢が歌われていました。高橋真梨子さんの「ごめんね」です。そこでは、「好きだったのに、それなのに貴方を傷つけた。ごめんねのことば涙で言えないけど……世界中きっと、いちばん大切な恋を無くしたのね……連れて行って、別離(わかれ)のない国へ」と歌われています。自業自得で苦しみながら、永遠への夢が歌われています。 “イザヤ40章「主を待ち望む者は新しく力を得る」” の続きを読む

イザヤ11章1〜10節「神の平和 (シャローム) をもたらす救い主」

2016年12月24日 クリスマス・イヴ礼拝

聖書ではイエスの誕生という重大なことが、驚くほど簡潔に記されています。

「ところが、彼らがそこにいる間に、マリヤは月が満ちて、男子の初子を産んだ。

それで、布にくるんで、飼葉おけに寝かせた。宿屋には彼らのいる場所がなかったからである。」

救い主の誕生の様子は、たったこれだけしか描かれていません。たとえば、しばしば聖誕劇では、ヨセフとマリヤがベツレヘムに着いてすぐに宿屋を捜したけれどもどこも満室でどうにか馬小屋に入れてもらったかのように描かれますが、そのようなことは何も記されていません。 “イザヤ11章1〜10節「神の平和 (シャローム) をもたらす救い主」” の続きを読む

イザヤ54章〜55章「神のみことばが歴史を動かす」

2016年4月3日

イエスはイザヤ52章13節から53章12節にある「主のしもべの歌」をご自分の歌としておられました。そこでは、イスラエルの神が「全世界の王となる」と約束されながら、その「主(ヤハウェ)の御腕」が「現れた」のは、「さげすまれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で、病を知っていた。人が顔をそむけるほどさげすまれ、私たちも彼を尊ばなかった」方であると記されていました。 “イザヤ54章〜55章「神のみことばが歴史を動かす」” の続きを読む

イザヤ52章〜53章「見よ。わたしのしもべは栄える」

2016年3月27日

福音書には、「さげすまれ、人々からのけ者にされた」救い主の姿が描かれています。それは人として最悪の苦しみです。人は最もひ弱な生き物であるからこそ、協力関係の中に生きる必要があります。孤立ほど恐ろしいことはなく、人はそこで精神を病むしかありません。 “イザヤ52章〜53章「見よ。わたしのしもべは栄える」” の続きを読む

イザヤ7章〜9章7節「神が、私たちとともにおられる」

2015年12月6日

第二次大戦中のオランダで、コーリー・テン・ブーンは家族と協力してユダヤ人の隠れ家を提供しましたが、同胞に密告されて強制収容所に送られました。彼女は最初、独房に入れられ、地獄の恐怖を味わいました。拷問を受ける恐怖に圧倒され、彼女はそこで、「主よ。こんなことに耐えられるほど私は強くありません。私には信仰がありません」と叫びました。 “イザヤ7章〜9章7節「神が、私たちとともにおられる」” の続きを読む

イザヤ65章17〜19節「神のシャロームを待ち望みつつ」

2015年9月20日

多くの人にとっての天国のイメージは、愛する人、尊敬する人が、神の光に包まれ、主を賛美している祝福の世界ではないでしょうか。それを示唆する箇所が黙示録4,7章などにあるようにも見えますが、そこのテーマは、天での勝利への賛美が、不条理に溢れる地に実現することに他なりません。 “イザヤ65章17〜19節「神のシャロームを待ち望みつつ」” の続きを読む

イザヤ65章16〜25節「新しい天と新しい地を待ち望みつつ生きる」

2014年11月23日

聖書全体には、創造主の圧倒的な愛の物語が描かれていますが、そこには同時に、神の愛を無視する者への永遠のさばきが描かれています。「のろい」と「祝福」をセットに提示するというのは、申命記以来の聖書の記され方ですが、しばしば、聖書全体の文脈を離れて、地獄の恐怖ばかりが独り歩きすることがありました。 “イザヤ65章16〜25節「新しい天と新しい地を待ち望みつつ生きる」” の続きを読む

イザヤ52章3〜10節「あなたの神が王となる」

2013年10月20日

世の多くの人々は、家内安全、商売繁盛や災いを退ける厄払いを願って神社に参拝します。そのような中で、「イエスを救い主と信じることによって、今ここで、何が変わるのですか?」と聞かれたら、どのように答えるでしょう。 “イザヤ52章3〜10節「あなたの神が王となる」” の続きを読む

イザヤ7章1〜17節、9章6〜7節「神が、私たちとともにおられる」

2012年12月16日

「『神が、私たちとともにおられる』というなら、なぜこんな不条理が放置されているのでしょう・・」という気持ちの中で、神を礼拝しに来るのが苦痛になっている人がいます。また、「神を信じても何も変わりはしない・・」と思って失望感をつのらせる信仰者がいます。しかし、ユージン・ピーターソンはベストセラーとなった信仰の旅路に関する詩篇の解説書のタイトルを、無神論者フリードリッヒ・ニーチェのことば、A long obedience in the same direction 「この天と地において本質的なことは、同じ方向への長い忠実さが必要だということ、それを通してこそ結果が生まれ、それは常に長い期間を通して実現されることである。それこそ、人生を生きるに値するものにするのである」から引用しました。 “イザヤ7章1〜17節、9章6〜7節「神が、私たちとともにおられる」” の続きを読む