ゼレンスキー大統領の演説〜Iコリント9章19節

多くの方々が既に、ゼレンスキー大統領の日本の国会演説を聞いたり、見たりしておられることと思います。

僕の場合は、リアルタイムで拝見して、通訳が分かりにくい所がありましたが、涙が出るほどに感動しました。もっともっと話して聞いていたいと思えるお話しでした。

今まで、アメリカ人向け、ドイツ人向け、イスラエル向けの話しを聞いたり、読んだりしましたが、やはり日本人の僕には、今回のものが一番でした。

アメリカ人向けには、敢えて悲惨な動画を編集して見せていました。ドイツ人には、最初に、ドイツがロシアとの経済協力でロシアの戦争資金をファイナンスしてしまったという、喧嘩を売るような話から始めました。イスラエルでは、国民から愛されているかつての女性首相ゴルダ・メイアさんのことばから始めました。今週火曜日に書きましたように、彼女はキエフ出身の平和主義者でありながら、イスラエルの軍備増強の立役者でした。

多くの日本の政治家はゼレンスキーさんからどのような要求が出て来るのかと身構えていたのかと思われます。

しかし、日本人の心情は、対決姿勢を好みません。いろんなことをリアルにではなく、優しく表現することを好みます。

それでも、自分たちが体験した放射能汚染やサリンや津波ということばには敏感に反応します。その一言だけで……

今回特に感心したのは、戦後の復興を語り出していたことです。ドイツでの話しがけんか腰になったのは、キエフ陥落が目前に迫っているという状況下でした。

現在、キエフは奇跡的に持ちこたえています。キエフに戻っている人もいると聞いています。

戦後復興の話しになると、また戦後の国際協調の話しになると、日本人も心を動かされます。今求められていることと、今後、長期的に求められていることの両方を語れるとは、本当にすごいことです。

は、ウクライナ語に精通している日本人の翻訳を友人から紹介されたものです。ぜひ改めてお読みいただければ幸いです。

使徒パウロは、キリスト者の自由を以下のように表現しました。ゼレンスキーさんがそれぞれの国民性に合わせた話し方をする知恵の基本がここに記されています

19 私はだれに対しても自由ですが、より多くの人を獲得するために、すべての人の奴隷になりました。
20 ユダヤ人にはユダヤ人のようになりました。ユダヤ人を獲得するためです。……
21 律法を持たない人たちには……律法を持たないもののようになりました。律法を持たない人を獲得するためです。
22 弱い人たちには弱い人たちのようになりました。弱い人たちを獲得するためです。すべての人に、すべてのものとなりました。何とかして、何人かでも救うためです
Ⅰコリント9章19-22節