大統領就任式での詩の朗読〜ミカ書から

昨日の米国大統領就任式で、22歳のアマンダさんという黒人の女性が、感動的な詩の朗読をしていました。その内容は、故マルティン・ルーサー・キング牧師の I have a dream また I’ve Been to the Mountaintop という演説を思い浮かべさせるものでした。

多くの共和党を支持する信仰者たちもトランプ前大統領のことばには嘘とか、争いを扇動することばが多くあり、それによって分断をあおってきたことを批判しています。

しかし、同時に、民主党を支持する方々も、米国が大切にしてきたキリスト教的な価値観をあいまいにしすぎることで、多くの信仰者たちの心を傷つけてきました。

バイデン大統領の演説もこのアマンダさんの詩も、その政治的な立場の違いを超えて互いに手を取り合うことを勧めています。その部分に政治的見解の違いを超えて注目できればと思います。

アマンダさん詩は、米国に与えられている可能性のすばらしさを語りながら、完全な一致というのではなく、互いの違いを尊重しながら、調和を目指すというものでした。

アマンダさんは その中心にミカ書4章の有名な聖句を引用しながら、その前後の文脈を生かしながら詩を記していました

ミカ4章は「その終わりの日、主の家の山は、山々のかしらとして堅く立つ」から始まり、その3、4節で次のように記されています

彼らはその剣を鋤に その槍を鎌に打ち直す
国は国に向かって剣を上げず、
もう戦うことを学ばない
彼らはみな、それぞれ自分のぶどうの木の下や
いちじくの木の下に座るようになり、
彼らを脅かす者はいない

これは、全世界において イスラエルの主 (ヤハウェ) が礼拝されるようになるとき、民族と民族の争い、互いの違いから生まれる争いがなくなり、この地に神の平和(シャローム)が実現するという約束です。

そのとき、この地にエデンの園にあった、地を耕すことの喜びが回復され、すべての武器が、農耕具に打ち直され、それぞれが自分で植えたぶどうの木やいちじくの木の下で、安心して暮らすことができるという夢を語ったものです。

以下は、アマンダさんの詩の核心部分と思われるところを勝手に訳したものです。じっくり味わっていただければ幸いです。

……
ですから、私たちを隔てるものに目を向けるのではなく
私たちの前にあるもの
将来を第一に置くことによって、溝を埋めて行きましょう。
まず互いの違いを脇に置いて
私たちは腕を降ろすのです
それは互いに手を伸ばせるようになるため
誰かに危害を加える代わりに、すべての人との調和を求めるためです。
全世界で、他の何かではなく、これが真実であると言わせてください。
私たちは悲しんでいたとしても、成長した
傷ついてはいても、望み続けている
疲れはしても、試みようとした
私たちは永遠に結ばれ、勝利を手にする と。
それは、二度と敗北を知ることがないからではなく
二度と分裂の種を蒔かないことによってです
聖句は、私たちに思い描くように教えています。「彼らはみな、それぞれ自分のぶどうの木の下や、
いちじくの木の下に座るようになり、
彼らを脅かす者はいない」もし私たちがこの時代に生きたいと思うなら
勝利は刃によってではなく、
私たちが作ったすべての橋の中にあります。
それこそが喜ぶべき約束です
それこそが昇るべき丘です。
もし私たちが望みさえしたら